喀痰吸引について
喀痰吸引について
喀痰吸引は以前、医療行為とみなされていて介護業界では職員が対応できないものでした。
平成24年4月からは法改正によって、研修を修了した介護職員ならたんの吸引や経管栄養に対して対応して良いことになり、それ以降研修を受ける介護職員が増え続けています。
喀痰吸引ができる介護職員は認定特定行為業務従事者として作業できるようになったものの、喀痰吸引をするには介護職員が研修を修了するだけでは足りず、利用者や利用者の家族の同意が必要になることや、担当医師や看護師との連携が必要になるといった条件が多くあり、現状でもそれらをクリアした状態で行われています。
喀痰吸引の研修は大きく分けて3つに分かれており、1号研修(口腔内、鼻腔内、気管カニューレ内部のたんの吸引、胃ろう、腸ろう、経鼻経管栄養)、2号研修(1号研修のうち選択する)、3号研修(特定の人に対する必要な行為)があります。
どの研修も50時間の講義を受けて筆記試験を受ける必要があり、9割以上の得点取得でなければ実地研修に進めないという厳しい内容です。
喀痰吸引研修を終えると給料はどうなるのか
ある意味では特殊な研修を50時間も講義を受けてクリアしているので、給料面にも反映される必要があります。
喀痰吸引ができる介護士は職場の種類や規模にもよりますが、5000円から10000円程度の手当が付き、時給だと200円程度のアップが見込めると言われています。
研修に費やす時間や費用を考えるとかなり安い手当と判断できますが、これ以上の手当はほとんどありません。
在宅介護をしているケースに置き換えて考えると、家族が研修を受けて対応するとしても数時間おき、夜も同じように数時間おきに喀痰吸引などの処置をするとなるとかなりの負担になります。
法改正によって介護職員が対応できるようになったことは評価しますが、今後は介護職員が対応する場合でも現状の倍くらいの手当が必要だと考えられます。